ふくぶろ

垂れ流しブログ

弓を破壊してしまった時のお話。

どーもどーもフクモリです。

皆さんは自分の弓具を壊してしまったことってありますか???

 

矢なら、矢継ぎとか筈打ち、的枠を蹴ったとかであるでしょう…

弽なら、射癖であったり経年による故障もあるでしょう…

竹弓なら、素材が天然物なので笄が起きた方もいるでしょう…

 

 

私も、一回派手に壊してしまったことがあるんですよ…

 

グラス弓を!!!

 

これが壊してしまった弓です…↓↓

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側木のこげ茶の層に、縦の筋が見える

 

もーーーーそのショックは計り知れませんよ本当に…

その当時は弓を一張しか持っていなかったので、代替えの弓を探すのにも苦労しましたし、新しい弓を購入するにもすぐには手に入らないので大変でした。

 

今回は、その当時の私への戒めと、皆さんにも同じような体験はしてもらいたくないのでお話しします。

 

 

 

当時の状況

グラス弓を破壊してしまったのは確か私が19歳の頃、6年ほど前だったと記憶しています。

当時使用していた弓は…

「直心Ⅲバンブー 並寸 19kg」

 

注文製作で購入しました。

使用した期間は、1年ほど。

使用していた矢はミズノカーボン80−24で、矢尻のところに1.5gのインサートを装着して重心をやや前にしていました。

※重量はすみません、覚えていません…

 

とある試合で予選四つ矢を引いていた時の3射目に、今まで聞いたこともない甲高い弦音がなりました。

 

「キャンッッッッッッ!!!」みたいな…

 

黒板を爪で勢いよく引っ掻いたような感じに近いかも知れません。

なんか凄い弦音したな〜とは思っていましたが、当時は深く考えていませんでした。

その試合では4本目を外してしまい予選落ちしたので、その日はその後弓を引くことはありませんでした。

 

次の日になって練習してみると、驚くほど矢が飛ばない!

本当に19kgか??と疑いたくなるような矢飛びでした。

というかそもそも、矢が真っ直ぐ飛ばずに掃け矢ばかりでした…

 

自分の中では射の感覚自体は全く悪くなかったので、初めて弓具を疑いました。

すると、先ほど挙げたような亀裂が走っていたわけです。

 

弓に関しては購入元の弓具店へ連絡し、通常よりも格安で代わりの弓を購入することができましたが、翌週に控えていた大会までに手元に届くことは叶わず、大会では先輩から借りた弓で出場することになりました。

 

何故、弓が破損してしまったのか?

今回私の弓が破損してしまった大きな原因は…

「弓の長さに対して、引き尺が大きすぎた」事だと推測しています。

 

並寸の長さであれば、適正な引き尺は85cm前後だと言われています。

しかし、当時の私の引き尺は「94cm」ほどもありました。

会でほぼ矢尻だけが余って出ているような状態です。

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会での矢の余り具合

弓の長さに対して引き尺が大きすぎると、弓の湾曲も大きくなってしまうので弓に対して相当な負荷がかかります。

特に姫反りにかけての反りに大きなストレスとなります。

 

私は身長168cmと対して背も大きくなく、また、並寸で引いた時の肩がキュッと締まる感じが心地よくて、好んで並寸を使っていました。

 

また、弓力も強かったので、離れの時の衝撃も蓄積されてこうなったものと考えられます。

手の内も下手だったので、弓のしなりの返りを上手く矢に乗せられてなかったことも一因かと思われます…

 

弓が破損する原因は他にどんなものがあるのか?

私が経験した弓の破損の原因は「弓の長さに対して引き尺が大きすぎた」ということが主な原因だったわけですが、他にどんなことが弓の破損に繋がるのか考察しました。

 

  • 弓力に対して矢が軽すぎる
  • 出木、入木が強すぎる成りをしている
  • 高温多湿の環境で保管する

 

以上のことが考えられます。

 

弓力に対して矢が軽すぎる

最近の弓道されている方は矢の重さに対しての意識が凄く高くなってきたのであまり問題になりにくいですが、やはり軽すぎるのは良くないです。

 

極端な例ですが、弓力20kgの弓に対して、矢の重さが20gを切るようだと、弓は空打ちしているのとほぼ変わりませんので弓に大きな負担がかかります。

本来矢に伝わるはずの力が、弓に直接ぶち当てるようなものなので、弓からすれば拷問受けてるような感じです。

 

矢の軽すぎには注意しましょう。

 

出木、入木が強すぎる成りをしている

今のグラス弓やカーボン弓で出木・入木が強すぎる弓はほとんどありませんが、古くから使われてきた弓であれば、成りの変形が極々稀に起きることがあります。

 

そのまま気付かず使用していると、弓が折れたり的中率の悪化にも繋がるので、弓の 成りはいくら形の変わりにくいグラス弓・カーボン弓であっても、弦を張ったら必ず確認しましょう。

ちなみに、グラス弓やカーボン弓で出木・入木になったら、ほぼ確実に直りません。

高圧プレスで加工されているので、一度変わってしまった成りを戻すのはほぼ不可能です。

出木・入木になったら、諦めて新しい弓の購入を検討してください。

 

高温多湿の環境で保管する

これは見るからにヤバイですよね…。笑

 

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真夏の車内温度


間違っても、真夏の炎天下の締め切った車内に、弓を置いたりしないでくださいね!

竹弓を置いとくなんて、言語道断ですよ!

 

弓はなるべく直射日光の当たらない風通しの良い場所に保管するようにしましょう。

空調の風が直接当たるような場所に置くのはNGです。

弓が局所的に温度が上がったり下がったりするのは弓に対してストレスです。

空調の風は避けるようにしましょう。

 

まとめ

以上、軽くではありますが、弓が破損してしまう原因についてまとめてみました。

まず何よりは、自分の引き尺にあった弓を使うことですね!

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写真:猪飼弓具店より


 

並寸なら85cm前後

伸寸なら90cm前後

四寸伸なら95cm前後

三寸詰なら80cm前後

 

 

覚えておきましょう。

 

今回のことで反省した私は、次に購入した弓は伸寸に変えました。

伸寸に変えると、射も大きく変わりました。

もちろん良い意味で!

 

弓が長くなった分、弓のしなりが大きく余裕をもって取れるので、肩甲骨の可動域が広がりました。

肩甲骨を大きく使えるようになると、会が安定しやすくなります。

もちろん、肩への負担も小さくなるので、ケガのリスクも小さくなります。

肩周りの筋肉の負荷も小さくなったように感じます。

 

並寸から伸寸に変えて、私にとっては良いこと尽くしでした。

 

皆さんも、まずは自身が使っている弓の長さが適正なのか、確認してみてくださいね!